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妊娠後期のイライラが止まらない!夫に当たってしまう原因と5つの解消法【医師監修】

「なんで靴下が脱ぎっぱなしなの?」「飲み会なんて行かないでよ!」

普段なら笑って許せることでも、妊娠後期に入ってから夫へのイライラが止まらなくて、自分でもびっくりしてしまうことはありませんか?

怒ってしまった後に「私、なんでこんなに性格が悪くなっちゃったんだろう…」と自己嫌悪に陥って涙が出る。そんな辛い経験をしているのは、あなただけではありません。

それはあなたの性格のせいではなく、妊娠後期特有の心と体の変化が引き起こしている自然な反応なのです。

この記事では、どうしようもないイライラの正体と、今日からできる具体的な解消法をご紹介します。読み終わる頃には、少しだけ肩の力が抜けているはずです。


なぜ?妊娠後期にイライラが爆発してしまう3つの原因

「自分でも感情がコントロールできない」と感じるのは、あなたの意志が弱いからではありません。妊娠後期には、イライラを引き起こす3つの大きな要因が重なっています。

急激なホルモンバランスの変化(エストロゲン・プロゲステロン)

妊娠中はホルモンバランスが激変します。特に妊娠後期は、出産に備えて「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2つの女性ホルモンが急激に増え続けます。

これらのホルモンは妊娠を維持するために不可欠ですが、急激な変動は脳のストレスへの抵抗力を弱めてしまうことがあります。

また、この時期は「ガルガル期」と呼ばれる状態になりやすいのも特徴です。これは、出産に向けて「赤ちゃんを守らなきゃ!」という母性本能が強まり、外敵(と感じるもの)に対して攻撃的になる現象のことです。

夫に対して「汚い」「触らないで」と感じてしまうのも、生物としての防衛本能が働いている証拠なのです。

思うように動けない「身体的ストレス」

妊娠後期のお腹は、想像以上に重く、動きを制限します。

  • 足元のものが拾えない
  • 靴下が履けない
  • 寝返りが打てず、熟睡できない
  • 胃が圧迫されて苦しい、頻尿で何度も目が覚める

こうしたマイナートラブルが24時間続く状態は、それだけで大きなストレスです。常に身体が辛い状態なので、心に余裕がなくなるのは当たり前のことなのです。

出産・産後への「漠然とした不安」

出産予定日が近づくにつれて、「無事に産めるかな」「陣痛に耐えられるかな」という恐怖や、「ちゃんと育てられるかな」というプレッシャーが大きくなります。

この行き場のない不安が、一番身近で甘えられる存在である夫への「攻撃」という形で表出してしまうことがあるのです。


イライラするとお腹の赤ちゃんに影響はある?

「私がイライラしてると、赤ちゃんに悪い影響があるんじゃ…」と心配になりますよね。

直接的な悪影響はほとんどない

まず安心してください。「ママがイライラしたから、赤ちゃんに障害が出る」といった直接的な因果関係を証明する医学的根拠はありません。

人間ですから、怒ったり泣いたりするのは自然なこと。「イライラしてごめんね」と自分を責めることの方が、ママの心にとって負担になってしまいます。

ただし「過度なストレス」が続く場合は注意

ただし、あまりにも強いストレスや怒りが長時間続く場合は、少しケアが必要です。

ママが強いストレスを感じると、交感神経が優位になり血管が収縮します。すると、お腹が張りやすくなったり、胎盤への血流が悪くなったりする可能性があります。また、ストレスホルモン(コルチゾール)の影響も指摘されています。

もしイライラしてお腹が張ってきたら、それは「ママ、少し休んで」というサイン。深呼吸をして、リラックスすることを最優先にしましょう。


今日からできる!妊娠後期のイライラ解消法5選

薬が飲めない妊娠中だからこそ、身体と心の仕組みを使った解消法が効果的です。

1. 「家事の6割」は諦める(完璧主義の手放し)

今は「赤ちゃんをお腹で育てている」だけで、あなたは十分に立派な仕事をしています。家事は60点で良しとしましょう。

料理の手抜きは「愛」

長時間キッチンに立つのは身体に毒です。冷凍の宅配弁当や、カット済みの食材が届く「ミールキット(ヨシケイやOisixなど)」をフル活用しましょう。

掃除は目をつぶる

散らかったおもちゃは足で端っこに寄せるだけでOK。ホコリで人は死にません。

2. 涙活(るいかつ)や「紙に書き出す」デトックス

「泣く」という行為には、副交感神経を優位にし、ストレス物質を体外に排出するデトックス効果があります。

泣ける映画を見る

自分の悩みで泣くよりも、映画やドラマに感情移入して泣くほうが、スッキリ感が強いと言われています。『私の頭の中の消しゴム』や『マイ・ボディガード』など、思い切り泣ける作品を見てみましょう。

デスノートを書く

夫への不満や不安を、紙に殴り書きしてみてください。書き出すことで脳内のモヤモヤが可視化され、客観的になれます。書いた紙はビリビリに破いて捨てれば、気分爽快です。

3. 糖分チャージと「温活」で自律神経を整える

イライラは「冷え」から来ていることもあります。身体を温めると、強制的にリラックスモードに入れます。

「3つの首」を温める

首、手首、足首を温めると全身の血流が良くなります。特に足首は、レッグウォーマーで温めましょう。

温かい飲み物

ノンカフェインのルイボスティーや、身体を温める生姜湯がおすすめ。好きなスイーツを少し食べて、脳に栄養を与えるのも大切です。

4. ひとりの時間を確保する(カフェ、散歩)

夫や上の子と物理的に距離を置く時間を作りましょう。

たとえ30分でも、カフェでぼーっとしたり、一人で散歩をしたりして「誰の世話もしなくていい時間」を持つことが、心の回復につながります。

5. スマホ検索を控えて「情報を遮断する」

不安だからといって「妊娠後期 腹痛」「胎動 少ない」などと検索し続けていませんか?これを「検索魔」と言います。

ネット上のネガティブな情報は、あなたの不安を煽るだけです。

「夜9時以降はスマホを見ない」「寝室にスマホを持ち込まない」といったデジタルデトックスをして、脳を休ませてあげましょう。


夫との喧嘩を防ぐ!気持ちの上手な伝え方

夫にイライラをぶつけて喧嘩になるのは、エネルギーの無駄遣いです。夫を「敵」ではなく「戦力」にする伝え方があります。

「察して」はNG!言葉で具体的にリクエストする

残念ながら、男性は「察する」ことが苦手です。「辛い」と言うだけでは「で、どうすれば?」となってしまいます。

  • 「お腹が張って辛いから、お風呂掃除をしてほしい」
  • 「腰が痛いから、マッサージをしてほしい」

このように、やってほしい行動を具体的に伝えましょう。

アイ・メッセージ(I message)を活用する

「あなたはなんで〇〇してくれないの!」と言うと、夫は責められたと感じて反発します。主語を「私(I)」に変えてみましょう。

×「(あなたは)飲み会ばかり行ってひどい!」

○「(私は)あなたが遅いと、何かあった時に一人だと不安になるの。早く帰ってきてくれると安心するな」

このように「私はこう感じる」「私はこうしてくれると嬉しい」と伝えると、男性は素直に受け取りやすくなります。


このイライラはいつまで続くの?産後の見通し

この辛い状態がずっと続くわけではありません。ゴールが見えれば、もう少しだけ頑張れますよね。

出産後はホルモンが変化し、徐々に落ち着く人が多数

出産して胎盤が出ると、ホルモンバランスは劇的に変化します。

産後すぐは一時的にマタニティブルーになることもありますが、多くの人は産後1ヶ月〜3ヶ月頃、生理が再開したり育児のリズムが掴めてくる頃には、憑き物が落ちたようにイライラが落ち着いてきます。

「今の私はホルモンに乗っ取られているだけ。期間限定の嵐だ」と割り切ってしまいましょう。

産後うつを防ぐために今からできる準備

産後のイライラを長引かせない(産後うつを防ぐ)ためには、今のうちに「助けを求める先」を確保しておくことが重要です。

自治体の「産後ケア事業」はご存知ですか?助産師さんが育児を手伝ってくれたり、ママが休息できるサービスです。妊娠中から申請できる自治体も多いので、ぜひ今のうちに調べて登録しておきましょう。

「辛くなったらプロに頼れる」という安心感が、心のお守りになります。


おわりに

妊娠後期のイライラは、あなたが赤ちゃんを必死に守ろうとしている証拠であり、ママとして頑張っている何よりの証です。決して自分の性格を責めないでくださいね。

今は、家事ができなくても、夫に当たってしまっても、「生きてるだけで偉い!」と自分を甘やかしてあげてください。

可愛い赤ちゃんに会えるまで、あと少し。周りや便利なサービスに頼りながら、残りのマタニティライフをなんとか乗り切っていきましょう。

参考

  • この記事を書いた人

andew magazine 編集部

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