鉄不足が気になるあなたへ。カカオに含まれる鉄についてのお話

「最近、なぜか疲れやすい」
「体を動かしたあと、動悸や息切れをするようになった」

このような症状の方は鉄不足が原因かもしれません。

鉄といえば、レバーをイメージしがちですが、実はチョコレートやココアの原料であるカカオにも鉄が豊富に含まれています。

今回は、カカオに含まれる鉄についてお話します。

鉄のはたらき

鉄はミネラルの一種で、わたしたちが生きていく上で欠かせない栄養素です。

鉄は体内で、ヘモグロビンとなり、肺で酸素を取り込んで体のすみずみまで運びます。
また、筋肉中に酸素を蓄えるミオグロビンの構成成分にもなります。

体内の鉄が不足するとヘモグロビン量が減り、全身に運べる酸素の量が減少します。
これによって、体の各組織や臓器が酸欠状態となり、体が重い、息切れがする、顔色が悪い、疲れやすいといった症状につながります。

参考：厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト,e-ヘルスネット情報提供,鉄

１日あたりの鉄の摂取量

１日に必要な鉄の推奨量は下記の表の通りです。
日本人の食事摂取基準（2020年版）を抜粋して表を作成しています。

これによると、18～49歳の男性で7.5mg／日、女性（月経あり）で10.5mg／日の鉄が必要です。

鉄を多く含む食品

鉄を多く含む食品には次のようなものがあります。

鉄を多く含む食品・・・レバー、まぐろ、カツオ、小松菜、ほうれん草、豆乳など

貧血予防のためには、鉄を含む食品を意識的に摂ることが必要です。
しかし、植物由来の食品に含まれる鉄は体内に吸収されにくいため、吸収されやすくするためにたんぱく質やビタミンCを一緒に摂ることが必要です。
また、赤血球の合成に必要な、ビタミンB12や葉酸も摂れるとさらによいです。

これらの栄養素を含む食品には以下のようなものがあります。

たんぱく質を豊富に含む食品・・・卵、鶏肉、豚肉、牛肉、魚、豆腐など

ビタミンCを多く含む食品・・・ブロッコリー、こまつな、キウイ、グレープフルーツなど

ビタミンB12を多く含む食品・・・アジ、サバ、レバー、あさりなど

葉酸を多く含む食品・・・レバー、納豆、ブロッコリー、にら、焼きのりなど

このように、さまざまな食品を摂る必要があるため、日ごろから偏食や欠食を避け、30品目を目標にいろいろな食品を組み合わせて、食事をとるように心がけましょう。

カカオ中の鉄について

実は、チョコレートやココアの原料であるカカオにも鉄が豊富に含まれています。

カカオは100gあたり14.0mgほどの鉄が含まれています。一回あたりに飲む量はだいたい5g程度で、0.7mgの鉄を取ることができます。

鉄を多く含む食品1食あたりの鉄とカカオの鉄分量を比較すると

牛レバー　　　　2.0mg
まぐろ　　　　　1.2mg
こまつな（ゆで）1.3mg
ピュアココア　　0.7mg

となり、ココア2杯分で鉄が多い食品とほぼ同じくらい補うことができます。

他にも、カカオには亜鉛や銅といったミネラルも含まれていることが特徴です。
人の体は、微妙な割合でミネラルバランスが保たれており、このバランスがとれていることで健康でいられます。

また、鉄を運んでくれるタンパク質に鉄が乗るときには銅が必要で、亜鉛はヘモグロビンの合成にも関与しているので、これらのミネラルは一緒に摂るのが理想です。
そのため、カカオは鉄補給を手助けしてくれる食材といえます。

ココアを飲む際はピュアココアを使用して手作りのココアを、チョコレートを選ぶ際は、鉄はカカオに由来するため、カカオ含有量が多いものを選ぶようにしましょう。

参考：macaroni,貧血対策にチョコレートが役立つって本当？鉄の量をチェックしよう
参考：Medicalook(メディカルック),チョコレートは貧血に良いって本当？効果は？食べすぎは症状悪化・肥満の原因に

まとめ｜チョコは鉄不足が気になるあなたにぴったり

「最近、なぜか疲れやすい」
「体を動かしたあと、動悸や息切れをするようになった」

などといった悩みには鉄不足が原因かもしれません。

鉄はわたしたちが生きていくうえで欠かせない栄養素の一つです。

チョコレートの原材料であるカカオには、鉄が豊富に含まれています。
いつもの間食にカカオ豊富なチョコレートを取り入れてみてはいかがでしょうか？

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